こちら群馬の前橋育英高校が甲子園に初出場で初優勝いたしました。
パチ、パチ、パチ。
宮崎県延岡市生まれの私は、前橋育英と延岡学園のどちらを応援したらいいのか迷うところでしたけど、どちらが勝ってもおかしくない好ゲームでしたね。あらためて両校の選手の健闘を称えたいと思います。
それにしても甲子園でのスタンドからの応援曲は「あまちゃん」一色でしたね。あはは。
藤圭子さんがお亡くなりになりました。
宇多田ヒカルちゃんという偉大なシンガーの母親なのに、どうしちゃったんでしょうね? 30代の男性のマンションに同居していたという話も、何だか違和感がありますし・・・
このブログで古い話ばかり書いておりますものですから、私のことを藤圭子さん世代だと誤解していらっしゃる方がいるようですけど、藤さんが活躍なさったのは私が小学校低学年の頃ですので、ぜんぜん違いますからね。私だって、皆さんと同じ様に、藤圭子さんと言えば宇多田ヒカルちゃんのお母さんというイメージしかないんですよ・・・本当ですよ・・・本当なんです(必死)・・・
ただ、素晴らしい歌手でいらっしゃったことは間違いありません。
心より藤圭子さんのご冥福をお祈りいたします。
どこかの教育委員会が中沢啓治先生の名作マンガ「はだしのゲン」を学校で閲覧出来なくしたとか・・・
「はだしのゲン」を読まずに、何を読めと言うんだよ、ゴラァ?
こういう話を聞くと、何となく「ゆとり教育」を提唱した連中と同じ匂いを感じてしまいますよね。バカどもめが。また日本を弱体化させようと企む一味が現れたという事なんでしょうね。
とにかく、こういうゴミみたいな連中を教育の現場から排除しない限り、日本の再生はありえませんよ、安倍総理!
・・・ということで、今日なんかもう涼しくて、夏が終わった観でいっぱいなんですけど、真夏のホラー特集のラスト、まとめて《海外作品篇》です。
「蝿男の恐怖」(1958)
ジョルジュ・ランジュランの傑作短編小説の映画化。
物質電送機という人間の体を分子レベルに分解して電話回線のようなもので遠くへ運ぶ機械を発明した学者が、自分の体を使って人体実験をしたところ、機械の中に一匹の蝿がまぎれ込んでいたものですから、さあ大変。上半身が蝿の姿の人間と上半身が人間の姿の蝿が再生されてしまった・・・という、よく考えてみれば間抜けなギャグみたいなお話です。
さらによくよく考えてみれば、人間の体って、もともと色んな異生物が棲みついているものなんじゃないの? お腹の中に回虫がいる人もいるだろうし、皮膚にはダニやシラミ、体内には様々なウィルス・・・それらが同じ理屈でぜんぶ顕在化しちゃったら、どうなるのよ?
ま、それはともかく、小学生のときテレビで観て以来、私はこの作品が大好きです。
本作は大ヒットし、「蝿男の逆襲」(1959)、「蝿男の呪い」(1965)という続編が作られました。
また、1986年にはデヴィット・クローネンバーグ監督によるリメイク作品「ザ・フライ」が作られました。これはマジに怖かったです。
「パラダイム」(1987)
以前「ウィッカーマン」(1973)の記事の中でご紹介したことのある、あまりの怖さに映画館内で私が失神した、ジョン・カーペンター監督の作品。
「またふじちゃんったら大げさな事ばかり言って」と思われるでしょうけど、自宅でDVDを観るのとは違い、真っ暗な映画館内で、しかも大きなスクリーンで、初見のホラー映画を鑑賞するのは、そりゃあおっかないものなんですよ、あーた。
お話は・・・古い教会の地下で発見された緑色の液体。その謎を解くため教会へ入った研究チームが悪魔の復活に遭遇する・・・というものでした。
詳しくは実際にご覧になってみてください。怖いですよ。あはは。
「ウイラード」(1971)
厳密に言えばホラーというよりサスペンスあるいはパニック映画なんでしょうけど、大好きな作品なので、ここでご紹介しちゃいますね。
母親と二人暮らしのネクラ青年ウイラードは、ベンと名づけた頭のいい黒ネズミと、ソクラテスと名づけた白ネズミを初めとするネズミたちを唯一の友達にして暮らしている。
ウイラードは、母親の死後、実家の財産を乗っ取ろうと企む連中をネズミを使って撃退したりするが、勤めている会社にベンとソクラテスを連れていったところ、いやな上司に見つかりソクラテスが殺されてしまう。ソクラテスを守れなかったウイラードに、ベンは不信感を抱く。
その後、ウイラードはネズミに襲わせていやな上司に復讐するものの、ガールフレンドと一緒になるため、もうネズミたちとは縁を切ろうと考える。しかし、ベンはそれを許さず・・・というのが、おおまかなストーリーです。
いやな上司を演じるのは、去年お亡くなりになった名優アーネスト・ボーグナイン。憎々しい役を演じさせればピカイチな方でしたね。そういう意味では、三國連太郎さんに似ていたかもしれません。
ウイラードの母親を演じるのは、当ブログの記事「カリガリ博士」でご紹介した「フランケンシュタインの花嫁」(1935)のエルザ・ランチェスター。
そして、ウイラードのガールフレンドを演じるのが、ソンドラ・ロック。カーソン・マッカラーズ原作となる名作「愛すれど心さびしく」(1968)でデビューし、その後《クリント・イーストウッドの女》として様々な作品でイーストウッドと共演した女優です。
イーストウッドって女性の趣味があまり良ろしくないんじゃね?
私の大好きな現代思想家、ドゥルーズ=ガタリの名著「千のプラトー」に本作が引用されていたのでビックリ。それによると、この映画は再エディプス化とその失敗を描いた作品ということになります。つまりカフカの小説「変身」と同じ構造を持っているということですね。
え? 何のこっちゃ分からないって? 私にも分かりませんです。あはは。
本作の続編が「ベン」(1973)。その主題歌をマイケル・ジャクソンが歌っていました。
それから、本作はまだDVD化されていないんですね。けしからん。字幕なしでいいのならユーチューブで観れますので、興味のある方は検索してみてください。
「何がジェーンに起こったか?」
ようやくタイトルにした作品にたどり着けました。ふう・・・
本作はホラー映画ではありませんが、そこらへんのホラー映画よりずっと怖い作品です。
子役として大人気だったジェーン。人気者の妹の陰で、おとなしくて控え目な姉のブランチは、いつも辛い思いをしていた。
ところが、大きくなるにつれジェーンは可愛らしさを失い、さらに性格の悪さが災いして人気が失墜。反対にブランチは美人女優として人気者となる。すっかり立場が逆転した二人の姉妹。そんな、ある日、ジェーンの運転する車が事故を起こし、同乗していたブランチは半身不随の大怪我を負う。
・・・それから数十年後、世間から忘れ去られた姉妹は、二人っきりでひっそりと暮らしていた。ジェーンが車椅子生活のブランチを世話する毎日である。
子供の頃の輝かしい思い出が忘れられないジェーンは、次第に精神を病んでゆき、やがて・・・というのが、おおまかなストーリーです。
ブランチを演じるのは、ジョーン・クロフォート。「グランド・ホテル」(1932)や「大砂塵」(1954)で有名な美人女優です。
そして、ジェーンを演じるのが、ベティ・ディヴィス。
こちらも、若い頃は瞳の大きな美人女優として有名でしたが(マンガのベティちゃんのモデルがこの人なんですよ)、彼女が本当にすごいのは年を取ってからです。開き直ったように悪女を怪演していました。
「イヴの総て」(1950)、「ポケット一杯の幸福」(1961)なんか良かったですよね。淀川長治さんが最もお気に入りだった女優・リリアン・ギッシュと共演した「八月の鯨」(1987)も素晴らしかった。
本作でも、年老いたジェーンが、昔の事を思い出しながら、当時と同じデザインの衣装を着て、ひとり踊るシーンはとても不気味で、思わずぞっとさせられました。デヴィット・リンチ監督の「イレーザーヘッド」(1976)に似たような場面があったのを思い出しましたね、私は。
本作の熱演で第35回アカデミー賞主演女優賞を狙ったベティ・ディヴィスでしたが、残念ながら「奇跡の人」(1962)でサリバン先生を演じたアン・バンクロフトにさらわれてしまいました。
「奇跡の人」はご存知ですよね?
見えず聞こえずしゃべれずの三重苦にあったヘレン・ケラーが、サリバン先生の献身的な教育により言葉を覚え、人間らしさを取り戻すお話です。ラスト、ポンプの水に触れたヘレンが、水という言葉を初めて理解するシーンには泣けましたねぇ。
こちらもぜひ観ていただきたい名作です。
それにしても、この第35回アカデミー賞はすごかったですね。作品賞が「アラビアのロレンス」ですからね。今ではとても考えられない豪華なラインナップです。
「何がジェーンに起こったか?」・・・強烈な作品です。しかし、名作です。ぜひご覧になってくださいね。ぞっとしますよ。あはは。