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スター・ウォーズ アナザーエピソード1(その10)

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 勝手にシナリオ
 スター・ウォーズ アナザーエピソード1(その10)


 スターデストロイヤーの艦橋部分にある広い操縦エリア。大きな窓から外の宇宙空間がよく見える。
 パドメが帝国軍の兵士に連れられて入って来る。
 
ダース・モール「アミダラ卿が乗船していらっしゃると思っておりましたら、まさかお嬢さまが乗っていらっしゃったとは。これは、とんだ計算違いでした」
 
パドメ「父は急用で引き返しましたの」
 
ダース・モール「そうでしたか・・・あ、紹介が遅れて申し訳ありません。私は帝国軍艦隊司令長官を務めますダース・モールと申します。以後、お見知りおきを」
 
パドメ「あなた達、こんな事をして許されると思っているの? あなた達には非戦闘員である民間人を拘束する権利なんか無いのよ」
 
ダース・モール「もちろん、民間の船は調査が済み次第、すぐに解放いたしますよ」
 
 ダース・モールは部下の方を向いて命じる。
 
ダース・モール「おい、拘束中の民間宇宙船ルーカスⅣを直ちに解放せよ」
 
部下「はっ」
 
 ダース・モールはパドメの方へ振り返り、鞄の中にあったカプセルを手で掲げながらニヤリと笑う。
 
ダース・モール「しかし、あなたにはもう少しここにいてもらいますよ。これの解析が済むまではね。あなたにはスパイの容疑がかかっているのですから」
 
 パドメは、ダース・モールを睨み返す。
 
 ルーカスⅣがスターデストロイヤーから解放される。解放されたルーカスⅣは、大慌てで逃げるように宇宙の彼方へ飛んで行く。
 
 
 宇宙空間に浮かぶジェダイ騎士団の訓練用宇宙船。
 その船内にある戦闘機の格納庫。
三台のオートバイ型戦闘機がエンジン音を響かせている。
先端部は馬の首のような形。その後ろのシートに跨り、オートバイのようなスロットルと足のレバーによって操作する。後部はロケットエンジンの排気口。機体両横にはロケット弾の発射孔と宇宙空間用ライトセーバーの長い棒が備わっている。機体の色は、シルバー(1号機)。透明なブルー(2号機)。艶のあるブラック(3号機)。
 
宇宙空間でむき出しになるパイロットは、戦隊ヒーローみたいに顔全体を覆うヘルメットを被り(フロントシールドが開閉できる)、プロテクターの付いた宇宙空間用戦闘服コスモスーツを着ている。背中には薄型の再生型酸素ボンベが付いている。
 
1号機のパイロットはカイル(スーツのメイン色は白。小隊のリーダー)、2号機のパイロットはタノ(スーツのメイン色は青)、3号機のパイロットはアナキン(スーツのメイン色は黒)。
 
三台のオートバイ型戦闘機の後ろに、タンデム形式二人乗りの中型戦闘機が控えている。機体の色はオレンジ。
プロペラの無いヒューイ・コブラみたいな形状。車体の両横に短い翼状のものが付いており、そこにミサイルやロケットランチャーが付いている。
操縦席はコブラと違って前部。透明なシールドに覆われたコクピット。パイロットは、ムンディ(スーツのメイン色は緑)。
後部座席はむき出し。乗るのはクワイ(スーツのメイン色は黄)。席の前にガトリング砲が据えてある。また、機体の両側には宇宙空間用ライトセーバーの棒も付いている。
 
訓練用宇宙船の操縦席にいるオビワンが、格納庫内の五人にマイクで指示する。
格納庫内は、四人(クワイはパイロットではないので)が空噴かししているエンジンが響き渡っている(ハーレー・ダビットソンの集会の雰囲気)。五人のヘルメットのシールドは開き、顔が見える状態。
 
オビワン「では、最終プログラムを開始する。最後は訓練ではない。実戦である。各人、この事をしっかりと肝に銘じるように」
 
アナキンが「ぃやっほー」と喜んでスロットルを激しく噴かす。
他の四人も嬉しそうに微笑む。カイルとタノは、アナキン同様にスロットルを回す。
 
オビワン「これから、おまえたち五人で帝国軍の主力戦艦スターデストロイヤーを一艦沈めてもらう」
 
アナキンが他の四人に目をやり、「やったぜー、みんな」と叫ぶ。
クワイが「ウォー」と声を上げる。
カイル、タノ、ムンディは笑顔。
 
オビワン「今回のミッションの難しい点は、ただ攻撃するだけでなく、船内に拘束されている人質をひとり救出しなければならないところだ」
 
アナキンが「へっ」とバカにして笑う。
 
オビワン「救出対象者は、当初の予定ではアミダラ卿だったが、何らかの事情により変更があった模様。最新情報によれば、救出するのはパドメ・アミダラだ」
 
 パドメが人質と聞いてカイルが動揺する。アナキンもハッとする。
 
カイル「なぜパドメが・・・」
 
タノ、クワイ、ムンディが心配そうにカイルの様子を伺う。
 
オビワン「お前たちもよく知っているパドメお嬢さまだ。必ず救出するように」
 
 まだ動揺が続いているカイルに、アナキンが大声で呼びかける。
 
アナキン「心配するな、カイル。おめえの大切なパドメは、この俺さまが無事に助け出してやるからよ」
 
 ハッとしたカイルは後方のアナキンを振り返り、「ああ、頼んだぞ」と言って微笑む。
 
オビワン「再度繰り返すが、これは訓練ではない。本物の実戦だ。心してかからぬと命を落とす事になるのを忘れるな」
 
アナキン「分かったよ、しつけえなぁ」
 
オビワン「くれぐれも勝手な行動を取らない事。訓練したフォーメーション通りに動く事。無茶をしない事。集中力を切らさない事。自分のフォースを信じる事」
 
アナキン「そういう御大層な忠告は、てめえのケツの穴にでも仕舞っておきなよ、おっさん。こっちはもう出たくって仕方ねえんだ。さっさとゲートを開けやがれ、この包茎野郎」
 
 アナキンはそう言って一層激しくスロットルを回す。ギューン、ギューンというエンジン音。
 オビワンは、一度自分の股間に目を落とした後、ムスっとした表情で顔を上げ、スイッチを押す。
 五人はヘルメットのシールドを閉じる。顔が隠れる。
 ゆっくりと格納庫のゲートが開き、宇宙空間が目の前に現れる。
 
オビワン「出撃!」
 
カイル「行くぞ、みんな!」
 
 アナキン、タノ、クワイ、ムンディが一斉に「おー」と叫び、各機が次々と訓練用宇宙船から飛び出してゆく。
 
 
 スターデストロイヤー艦橋部分にある操縦エリア。
 
乗組員「カプセル内データーの放映準備できました」
 
ダース・モール「よし。大型スクリーンに映し出せ」
 
 不安そうな表情で大型スクリーンを見つめるパドメ。

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