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スター・ウォーズ アナザーエピソード1(その8)

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 勝手にシナリオ
 スター・ウォーズ アナザーエピソード1(その8)


 ジェダイ騎士団本部内にあるヨーダの執務室。
 机に座るヨーダ。その前に立つキラーレ総長。
 
ヨーダ「五名の訓練生は、ケノービ軍曹と共に最終訓練星域へ出発したかな?」
 
キラーレ総長「はい。今朝早く、まずは第一訓練星域に出発いたしました」
 
ヨーダ「よろしい。ところで、総長、わしが立案した帝国軍殲滅作戦は知っておるな?」
 
キラーレ総長「はい、名称だけは存じ上げております」
 
ヨーダ「中身はまだ発表しておらぬからのう。いずれにせよ共和国軍は、この作戦によって帝国軍に決定的な大打撃を与えるじゃろう」
 
キラーレ総長「はい」
 
ヨーダ「で、このカプセルなのじゃが」
 
 そう言ってヨーダは抽斗からおもむろに小さなカプセルを取り出す。
 
ヨーダ「この中には帝国軍殲滅作戦に関する極秘重要情報が入っている」
 
キラーレ総長「ほう、一体どのような内容なのですか?」
 
ヨーダ「それを話せないから極秘なのじゃろうが」
 
キラーレ総長「なるほど。失礼いたしました」
 
ヨーダ「逆に言うと、総長にも話せない程の極秘重要情報じゃから、万がいち帝国軍に奪われるような事になったら、それこそ我が軍は致命的な痛手を負うことになる」
 
キラーレ総長「それは、また・・・」
 
ヨーダ「であるから、この情報は絶対に帝国軍に知られてはならない。しかし、そうなるとタキオン通信で司令部へ送るわけにはいかない」
 
キラーレ総長「ああ、通信が傍受され、こちらの暗号が解読されている可能性を指摘されている最中ですからな」
 
ヨーダ「そうじゃろう? そうなると残る方法は一つ。誰かが直接司令部へ届けるのじゃ」
 
キラーレ総長「私が届けます。私にお任せください」
 
ヨーダ「わしや君が行っても良いのじゃが、所詮わしらは軍人。昔から軍人同士は互いを嗅ぎ付けやすいと言う。だから、わしらが動けば、すぐ帝国軍に見つかるじゃろう」
 
キラーレ総長「それなら、どうなさるおつもりなのですか?」
 
ヨーダ「軍人以外の者を行かせれば良い。民間人を装い、民間の宇宙船に乗ってな。これなら帝国軍に気づかれないはずじゃ」
 
キラーレ総長「しかし、軍人以外で、このような大事を任せられる相手は・・・」
 
ヨーダ「まったく軍と関わりの無い者というわけにもいかぬので、わしはアミダラ卿に頼もうと思っておるのじゃ。彼は元老院と軍のパイプ役でもあるしな。どう思う?」
 
キラーレ総長「しかし、危険ですよ。もしアミダラ卿に何かあったら・・・」
 
ヨーダ「危険は百も承知の上じゃ。しかし、情報漏えいの犯人が見つかるまでは、わしらにはこのような作戦しかないのじゃ」
 
キラーレ総長「はぁ・・・」

 
 帝国軍本部会議室。
 ターキン総督。ダース・モール。参謀たち。
 
ターキン総督が報告書を手に持ちカンカンに怒っている。
 
ターキン総督「これは一体どういう事だ? モール卿」
 
ダース・モール「・・・」
 
ターキン総督「軍備増強の為、無理やり生産ノルマを三倍に引き上げたところ、それに耐えられなくなった星が次々と反乱を起こし、その鎮圧に手間取った結果、当初の予定より生産が大幅に遅れるだと?・・・こんな間抜けな話があるか」
 
ダース・モール「申し訳ない」
 
ターキン総督「その上、おまえが支配下にある星の住民を酷使したせいで、その悪評が銀河じゅうに広まり、こちらに味方しようと考えていた星々が一斉に共和国側へなびいたではないか」
 
ダース・モール「面目ない」
 
ターキン総督「陛下がおっしゃっていた通り、おまえは勇猛果敢だが、単細胞で知恵が足りんのだよ。おまえみたいな低能が一緒では、帝国軍を勝利に導くのは難しいな」
 
ダース・モール「・・・」
 
ターキン総督「共和国軍は、皮肉な事に、我々と戦争を始めたお陰で経済を立て直しつつある。つまり、軍需産業の伸びが経済全体を牽引し、長年のデフレ状態から引っ張り上げているわけだな。昔からよく見られる現象だ。経済が順調に回り始めたところへ来て、おまえの失策だ。すっかり共和国側は勢いづいてしまった。私が内通者から仕入れた情報により共和国軍の裏をかいて得た勝利なんか、すべて帳消しだ。また一からやり直さなければならない」
 
ダース・モール「今回の失態は、戦場で挽回するつもりだ」
 
ターキン総督「またそれだ。そういうおまえの単純さが状況を悪化させているのが、まだ分からんのか」
 
 ターキン総督が呆れ顔でそう言ったところで、幕僚の一人がメモを渡す。
 そのメモを読み、ニヤリと笑うターキン総督。
 
ターキン総督「モール卿、おまえにひとつ頼みたい仕事が出来た。挽回のチャンスだ。スターデストロイヤーで直ちに出発してくれ」

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