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スター・ウォーズ アナザーエピソード1(その7)

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 勝手にシナリオ
 スター・ウォーズ アナザーエピソード1(その7)


 ジェダイ騎士団本部
 体育館みたいな場所で整列している五人(カイル、クワイ、タノ、ムンディ、アナキン)。
 五人の前には青春ドラマにおけるコーチの役回りであるオビワンが立っている。
 
オビワン「明日からは、いよいよ訓練の最終段階に入る。宇宙空間での実戦訓練だ。訓練星域は複数。期間は未定。出発は明日の夜明け。以上。解散」
 
 五人は敬礼する。
 
 
 ジェダイ騎士団本部の前の海岸。
 カイルとパドメ(麗しい白のイブニングドレス姿。アダルトな雰囲気)が波辺に座って海に沈む夕日を眺めている。
 このシーンの途中から流れるBGMが、吉田美奈子の「BLACK EYE LADY」。最初は小さく、最後のところでグーッと盛り上がる感じ。
 
パドメ「宇宙での訓練は長く続くの?」
 
カイル「期間は未定だそうだけど、いずれにせよ当分は帰って来られないだろうね」
 
パドメ「また会えなくなっちゃうわね」
 
カイル「パドメは、まだしばらくここに残って剣術修行を続けるのかい?」
 
パドメ「ううん、わたしもオルデランの学校へ戻らなければならないの」
 
カイル「僕たちは学生だものね」
 
パドメ「ねえ、カイルは本当にジェダイの騎士になるつもりなの?」
 
カイル「ああ、そうだよ。どうして?」
 
パドメ「だって、カイルは軍人ではなく、ゆくゆくはお父様の後を継いで政治家になる人じゃないの」
 
カイル「それはまだ先の話じゃないか。僕が年をとってからの話だ。若いうちは好きな事をやらせてくれよ」
 
パドメ「そんなに軍人が好きなの?」
 
カイル「僕は自分の力を試してみたいんだよ。身分や家柄に関係なく、生の自分がどこまでやれるか、どこまで通用するか、それを試してみたいんだよ。それにはジェダイ騎士団が最も適した場所だ」
 
パドメ「でも、心配だわ。戦場に出たら死ぬかもしれないのよ」
 
カイル「心配なのは、こっちの方さ。君こそ危険な真似をしないでくれよ。いくら剣術の腕に自信があっても、何が起きるか分からないのが世の中というものだからね。無茶しちゃいけないよ」
 
パドメ「大丈夫よ。わたしはちゃんと心得ているから」
 
カイル「そうかなぁ。この間もアナキンを挑発してケンカ腰で試合したけれど、あの段階だったから良かったんだよ。今後は止めた方が身の為だよ。いま調子に乗ってもう一度試合をしたら、今度は君が負けるのだからね。負けるだけでなく怪我をする可能性が高いのだからね」
 
パドメ「随分とアナキンを買っているのね」
 
カイル「彼のフォースは、尋常じゃない、とてつもないパワーを秘めている。僕にはそれが分かるんだ。おそらくヨーダ様も気付いているだろう」
 
パドメ「確かに、ぞっとするような何かを感じるわ、彼には」
 
カイル「でも、案外、そんな危険なところを気に入っているのかもしれないけどね、パドメは」
 
 カイルが冗談めかしてそう言うと、パドメの瞳がキラリと輝く。
 
パドメ「あら、カイル、あなた焼いているの?」
 
カイル「バカな。焼いてないよ」
 
パドメ「アナキンにやきもちを焼いているんだ」
 
カイル「焼いてないってば」
 
パドメ「心配しないで。わたしが好きなのはカイルだけだから」

カイル「誰もそんなこと訊いちゃいないよ」
 
パドメ「カイルだけよ、カイルだけなのよ、パドメが愛しているのは」
 
 笑いながらそう言って、パドメはカイルに抱きつく。
 
カイル「よせよ、パドメ」
 
 カイルは体を離そうとしてジタバタするが、パドメはしがみついて離れない。パドメは、もう笑っていない。パドメがふざけているのではないことに気づくカイル。
 パドメとカイルの目が合う。真剣な表情で見つめ合う二人。時間が止まった感じ。やがて、二人はゆっくりと体を近づけてキスをする。
沈む夕日。

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