最近、我が家の愛猫ミーちゃんの体調が悪いのよね。蓄膿症の悪化で鼻の下の骨が腐り、口内の上部に穴が空いちゃったわよ。お陰で食欲が無くなり、すっかり痩せ細っちゃって、心配だわ。
明日もまた病院へ連れていきましょうっと。点滴を打ってもらわないとね。ぐっすん。
さて、感動の最終回シリーズ2回目の今回は、円谷プロ特撮ヒーロードラマの代表作、「ウルトラマン」と「ウルトラセブン」を取り上げます。
どちらの最終回も、お子ちゃまだった私に強い感動を与えてくれた名作中の名作ですから、もしまだ観ていない方がいらっしゃいましたら、ぜひご覧になって頂きたいです。
「ウルトラマン」の前に「ウルトラQ」という円谷プロ制作の番組がありました。
アメリカの名作テレビシリーズ「ミステリーゾーン(トワイライトゾーン)」の日本版を目指して作られた番組だったのですけど、そこは映画「ゴジラ」(1954)の円谷プロ、「ミステリーゾーン」とは違って巨大怪獣がたくさん登場する番組になりました。
円谷プロといえば、やはり怪獣ですものね。あはは。
私はこの「ウルトラQ」をリアルタイムで観ております(我ながら古いなぁ・・・)。
「ウルトラQ」に登場した怪獣では、私はガラモンが好きでした。可愛いから。
可愛い怪獣と言えば、この時期、円谷プロは「快獣ブースカ」という作品を制作しており、こちらも私は大好きでした。今でもブースカの人形が欲しいなぁ。だって可愛いんだもん、ブースカちゃんは。シオシオのパー(笑)。
これらの作品を経た後、円谷プロが満を持して世に送り出した巨大ヒーローが、ウルトラマンだったのです。
「ウルトラマン」は、海外輸出を視野に入れていた為、カラーで制作されました。しかしながら、当時はほとんどの家庭のテレビがまだ白黒テレビでしたから、初放送時に「ウルトラマン」をカラーで観た人は、そんなに多くないと思います。
私の家も白黒テレビでしたので、私は「ウルトラマン」も、その後の「ウルトラセブン」もリアルタイムで観ましたけど、どちらも白黒の画面でした。また、同時期にカラー放送していた「マグマ大使」も白黒テレビで観ておりました。
ウルトラマンの顔が三種類あるのは有名です。
まずは初期のAタイプ。肌がザラザラな、とてもワイルドで、ちょいと怖いお顔です。
次に中期のBタイプ。知的な文学青年といった風貌に変わります。
そして、後期のCタイプ。私たちがよく知るウルトラマンです。
たしか漫画家のみうらじゅん氏がおっしゃっていたと思いますけど、ウルトラマンのお顔って京都の広隆寺や奈良の中宮寺の半跏思惟菩薩像に通じる高貴さがありますよね。
ちなみに私はAタイプのウルトラマンの顔がいちばん好きです。生き物感が最も強いですから。Bタイプ以降の顔はロボットみたいじゃありません?
ウルトラマンは、お顔だけでなく、レスリング選手のような引き締まった筋肉質のボディがまた素敵ですよね。スペシウム光線を発射している時のシルエットなんか美しすぎてシビれます。シュワッチ!
黒部進さん演じる科学特捜隊ハヤタ隊員が乗る偵察機との接触事故がきっかけでハヤタ隊員の体を借りることにしたウルトラマンですが、ベーターカプセルのスイッチを押すことによってウルトラマンに変身します。
歴代ウルトラマンシリーズの中で、初代ウルトラマンの変身シーンが最も迫力があって最もお見事でした。
変身シーンを撮影した段階ではまだカラータイマーの設定が無かったので、この時のウルトラマンの胸にはカラータイマーが付いていないんですよね(トリビアな知識でしたw)。
変身シーンと言えば第34話「空の贈り物」で、カレーライスを食べていたハヤタ隊員が慌てて変身しようとした際、ベーターカプセルと間違えてカレースプーンを天に高く差し上げ
「あれ?」
とボケるシーンは、今や伝説となっております。
さすが実相寺昭雄監督。遊び心がある。
「ウルトラマン」に登場した怪獣(もしくは宇宙人)の中では、バルタン星人が最も好きです。この点は大方の人と意見が同じでしょうね。ウルトラマンの敵役といえばバルタン星人ですよね、やっぱり。フオッフオッフオッフオッ(笑)。
「ウルトラマン」に登場するメカの中では、アラシ隊員(演じるのは毒蝮三太夫さん)が持つスパイダーショットが、テレビドラマ「西部警察」で大門団長が持つショットガンみたいで好きでした。
ただし科学特捜隊のジェットビートルはカッコ悪かったなぁ。これは映画「妖星ゴラス」(1962)に登場した飛行機の流用でしたね。
科学特捜隊の紅一点が、桜井浩子さん演じるフジ・アキコ隊員。「ウルトラQ」に引き続いてのご出演でした。
アキコ隊員が第33話「禁じられた言葉」でメフィラス星人によって巨大化されたシーンはとても印象的でしたけど、残念ながら私ら男子の間では「ウルトラセブン」のアンヌ隊員のような人気は獲得できませんでした。
さて、こんな「ウルトラマン」の最終回ですけど、ゼットンという怪獣(宇宙恐竜)にウルトラマンは敗れ(ゼットンは科学特捜隊の新兵器によって始末される)、
哀れウルトラマンは半死状態となります。
そこへ宇宙から舞い降りてきたのが、M78星雲の宇宙警備隊長ゾフィー(この時はまだウルトラ兄弟の長男という設定はない)。
ゾフィーはウルトラマンに
「さあ、私と一緒に光の国へ帰ろう」
と言います。
しかし、ウルトラマンは、ハヤタ隊員のことを気遣い
「ゾフィー、私の体は私だけのものではない。私が帰ったら一人の地球人が死んでしまうのだ」
と拒否します。
「ウルトラマン、おまえはもうじゅうぶん地球のために尽くしたのだ。地球人は許してくれるだろう」
「ハヤタは立派な人間だ。犠牲には出来ない。私は地球に残る」
「地球の平和は人間の手で掴み取ることに価値があるのだ。ウルトラマン、いつまでも地球にいてはいけない」
「ゾフィー、それなら私の命をハヤタにあげて、地球を去りたい」
「おまえは死んでもいいのか?」
「構わない。私はもう2万年も生きたのだ。地球人の命は非常に短い。それにハヤタはまだ若い。彼を犠牲には出来ない」
「ウルトラマン、そんなに地球人が好きになったのか。よろしい、私は命を二つ持ってきた。その一つをハヤタにあげよう」
「ありがとう、ゾフィー」
こうして、ハヤタの体と分離したウルトラマンは、ゾフィーと共に宇宙へ帰ってゆくのである・・・
ヒーローが負ける!
これが非常に衝撃的でしたし、またウルトラマンのハヤタ隊員を想う優しい心に子供だった私は胸を打たれました。特に
「それにハヤタはまだ若い」
というセリフにはジーンと来ましたね。
「ウルトラマン」の後には「キャプテンウルトラ」という番組が続きましたけど、たいして人気は出ませんでした。富田勲さんが作曲したテーマ曲はステキでしたけど。
「キャプテンウルトラ」の後、そのクオリティの高さから円谷プロ特撮ヒーローものの最高傑作と呼ばれる「ウルトラセブン」が遂に登場いたします。
これも「ウルトラマン」同様、M78星雲からやって来た宇宙人ウルトラセブン(ウルトラマンと兄弟であるという設定はまだ無い)が、ウルトラ警備隊の一員になりすまして地球を侵略しにやって来る宇宙人(今回は地球生まれの怪獣は登場しない)と戦う、というお話です。
ウルトラマンはベーターカプセルで変身しましたけど、本作の森次浩司さん演じるモロボシ・ダン隊員は≪ウルトラアイ≫というメガネ状のものを目の上にかざして「ジュワッ!」とウルトラセブンに変身します(セブン放送時には駄菓子屋でプラスチック製のウルトラアイのおもちゃがよく売っていて、両端に輪ゴムのついたそのウルトラアイを私も持っておりましたw)。
変身の途中で豚のようなお顔になるところが、子供の頃からたいへん可笑しく、印象的でした。
先に申しましたように、科学特捜隊のジェットビートルはカッコ悪かったですけど、本作に登場するウルトラ警備隊のウルトラホーク1号はカッコ良く、しかも3機に分かれるという構造が魅力的でしたので、よく作ったものです、これのプラモデルを。
それから、ウルトラ警備隊のポインターという車がチョーカッチョ良かった。当時、私の世界の中で最高にカッコ良い自動車といえば、このポインターかアニメ「マッハGO GO GO」のマッハ号(当ブログの記事「タツノコプロのアニメ」参照)のどちらかでしたね。
ウルトラセブンの敵では、キングジョーというロボットが好きです。こいつの人形も欲しいですな、私は(苦笑)。
また、第8話「狙われた街」のメトロン星人が印象深いです。
薄汚いアパートの一室の畳の上に卓袱台をはさんでダンと向かい合って座り、そこを小津安二郎監督的なローアングルで撮って・・・これまた実相寺昭雄監督による名シーンの一つというか、今や伝説になったシーンです。
第42話「ノンマルトの使者」も、沖縄県出身の脚本家・金城哲夫氏ならではの問題意識に満ちた素晴らしい回でした。
では、そんな「ウルトラセブン」の最終回はと申しますと・・・
長い間の宇宙人との戦いによってセブンの肉体はもうボロボロになっていた。もうこれ以上は戦えない。これ以上戦うと死んでしまう。しかし、ダンは仲間のアマギ隊員を救うため、セブンに変身しようとする。
「やめろ、やめるんだ、セブン。今度こそ本当に死んでしまうぞ」
というM78星雲からの使者の警告を無視して。
そこへポインターに乗ったアンヌ隊員が駆けつける。
「アキオ君という子供が電話で教えてくれたの。ダンがここにいるって。なぜ逃げたりしたの? ね、答えて、ダン」
アンヌにそう問われてもダンはじっと黙って考え込んでいる。再びアンヌが
「ダン」
そう呼びかけた時、遂に意を決したダンが口を開く。
「アンヌ、僕は、僕はねぇ、人間じゃないんだよ。M78星雲からやって来たウルトラセブンなんだよ」
「え?」
とアンヌが絶句した瞬間、ジャーンという音楽と共に画面が逆光に変わる(このシーンは銀紙を張ったボードの前で撮影したそうです)。
「びっくりしただろう?」
「ううん、人間であろうと、宇宙人であろうと、ダンはダンに変わりないじゃないの、たとえウルトラセブンでも」
「ありがとう、アンヌ。いま話した通り、僕はM78星雲に帰らなければならないんだ。西の空に明けの明星が輝く頃、ひとつの光が宇宙へ飛んでゆく。それが僕なんだよ。さようなら、アンヌ」
「待って、ダン。行かないで」
そう言ってダンにすがりつくアンヌ。しかし、ダンはそれを振り切り、
「アマギ隊員がピンチなんだよ」
そう言うやアンヌの目の前で「ジュワッ!」とウルトラセブンに変身し、飛んでゆく。
ボロボロになった体で宇宙人と戦うセブン。その姿を見ているウルトラ警備隊の隊員たちに向かってアンヌが泣きながら叫ぶ。
「ウルトラセブンの正体は、私たちのダンだったのよ。M78星雲から地球を守るために遣わされてきた平和の使者で、自分を犠牲にしてまでこの地球のために戦っているんだわ。でも、これがもう最後の戦いよ。ダンは自分の星へ帰らなければならないの」
ウルトラ警備隊と力を合わせて、どうにか敵を倒したセブンは、少しふらつきながらも夜明けの空を背景にすくっと立ち上がる。このシーンはとても美しいです。
そして宇宙の彼方へ飛んでゆく。その姿を見送るウルトラ警備隊の隊員たち。アンヌ。ウルトラセブンのテーマ曲と共にオーバーラップするダンの笑顔。
いやー、実に感動的なラストでした。
「ウルトラマン」の最終回も良かったですけど、「ウルトラセブン」の最終回は、より大人っぽくてロマンチックな夢を、子供だった私たちに見せてくれたのです。
そして、この時から、友里アンヌ隊員を演じたひし美ゆり子さんは、私たち当時の少年にとって永遠の憧れのお姉さまとなりました。
ひし美ゆり子さんに関しましては、当ブログの記事「私の大好きなアイドルその3(セクシー篇)」と「追悼・菅原文太」、「気になる女性たち7(昔の外国女優篇)」にも書きましたけど、大好きな人ですのでこの場をお借りし、改めて語らせていただきますね。
ゆり子さんの無邪気な笑顔がたまりません。
お人形のような可愛らしさです、ゆり子さんは。
ゆり子さんは「ウルトラセブン」卒業後はセクシー路線へ進み、秋吉久美子さん主演の「妹」(1974)等で大胆なヌードを披露してくださいました。
もちろんセクシーなゆり子さんも大好きです。ゆり子さんなら何だっていいのです、私らは。だって恋は盲目なのですから(苦笑)。
ハァ、ハァ、もうたまりません。
大好きですう、ゆり子お姉さま!