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西部警察

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 今日から2月。体調がよろしくありませんが、がんばりましょう。
 
 小保方晴子さんという若い女性の研究者が、STAP細胞(日本語で正式に表示すると《刺激惹起性多能性獲得細胞》となるそうです。いかにもすごそうな名前ですよね)と名づけられた万能細胞の開発に成功したとか。素晴らしい。ノーベル賞、まちがいなしですね。割烹着姿で研究していらっしゃるお姿もステキ♡
 
 アニメ「サザエさん」で波平パパの声を演じていた永井一郎さんが急逝なされました。小さい頃から親しんでいるあの声がもう聞けないと思うと寂しい限りです。心より永井さんのご冥福をお祈り申し上げます。
 
 さて、真冬の刑事もの特集の第6弾。今回はおなじみ「西部警察」を取り上げます。
 
 「太陽にほえろ!」の記事の中で、ショーケンがリアリティの無い作品内容に不満を抱いていたと書きましたけど、その指摘は石原裕次郎さんも気にしていたようで、石原プロのテレビ進出第1作目「大都会・闘いの日々」(1976)は、リアリズムを重視した渋い大人のドラマとなりました。
 
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 主演は、NHK大河ドラマ「勝海舟」を病気降板の後、本作が復帰第1作となる渡哲也さん。しかも脚本が同じく勝海舟を降板した倉本聡さんですから、何となく本作には「勝海舟」トラブルからのリハビリ作品みたいなイメージがありますね。あはは。
 
 内容的には、暴力団事件を担当する警視庁捜査第四課へ配属された、渡さん演じる若手刑事・黒岩の活躍を描いた物語です。当時の渡さんはまだ、いちばん下っぱの新人刑事を演じても違和感の無い若さでした。裕次郎さんは何かと黒岩を助ける新聞記者の役でした。
 
 裕次郎さんと渡さんがすれ違って、にらみ合って、そこでジャジャジャーンとテーマ曲「ゼロ座標」。このオープニングがカッコ良くて大好きでした。「ゼロ座標」は名曲です。ぜひユーチューブで聴いてみてください。
 
 黒岩の上司である深町課長を演じていたのが、佐藤慶さん。警視庁捜査第四課は、通称《深町軍団》と呼ばれ、暴力団に恐れられていました。
 深町課長は自分の机に座っていないのよね。いつも部屋の隅の応接ソファに陣取って、部下役の玉川伊佐男さんや中条静夫さんら渋いおじさん達と何やら打ち合わせしているわけ。その姿が当時の私にはとっても素敵に思えましたね。
 
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 佐藤慶さんは、このように偉い人の役、会社の社長やヤクザの親分の役がよく似合う、クールな名優でしたけど、しかしながら武智鉄二監督作品「白日夢」(1981)で愛染恭子さんと《本番》をおこなったのは、いささかイメージダウンでしたね。どうせ《本番》するのなら、古巣の大島渚監督作品でやってもらいたかった。「白日夢」みたいなくだらない作品でしたらあきませんがな。俳優としての価値を下げるだけです。
 
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 ちなみに、「白日夢」で一躍80年代日本のセックスシンボルとなった愛染恭子さんは、様々なセクシー映画やビデオに出演なさいまして、それらを私は観ておりませんが、唯一観た作品である日活ロマンポルノ映画「愛染恭子の未亡人下宿」(1984)は、大好きです。
 《未亡人下宿シリーズ》の生みの親である山本晋也監督作品であり、桜金造さんやモト冬樹さん、タモリさん、所ジョージさん、たこ八郎さん、コント赤信号らが出演する、とっても楽しい佳作に仕上がっております。機会がありましたら、ぜひご覧になってみてくださいね。ポルノ映画というよりギャグ映画ですから。
 
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 ・・・えー、話を「大都会」に戻しますね。
 
 ヤクザに輪姦された過去を持つ黒岩の妹を演じたのが、仁科明子さんでした。仁科さんは私のこのブログにたびたび登場いたしますけど、彼女は1970年代後半の日本で最も輝いていた女優さんのひとりでした。とにかくお美しかった。
 ちなみに、仁科さんの恋人役が、デビューしたばかりの神田正輝さんでした。
 
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 私のお気に入りだった「大都会・闘いの日々」ですが、地味でリアルな社会派ドラマだったため、視聴率はあまり伸びなかったようです。
 そこで「PARTⅡ」からは、アクション中心のドラマにガラリと変り、渡さん率いる《黒岩軍団》が大暴れすることになります。
 
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 この路線変更に私は反対で、元の「大都会」の方が良かったと思っている人間なのですが、それでも「PARTⅡ」で松田優作が演じた徳吉刑事は素晴らしかったと思います。
 優作ファンの中には、この徳吉刑事を優作のベストだと推す人も少なくありません。
 たしか、これが優作の暴行事件からの復帰作なんですよね。アドリブ連発で、優作が演技を楽しんでいる感じがしました。私も徳吉刑事が大好きです。
 
 このように、当初の社会派ドラマからアクションドラマへ変貌していった「大都会」シリーズですが、その延長上に生まれた究極の刑事アクションドラマが「西部警察」(1979)なのです。ですから「西部警察」は「大都会」の進化形と言えるでしょう。「大都会」の《黒岩軍団》は、「西部警察」では《大門軍団》となります。
 
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 「西部警察」の記念すべき第1話目「無防備都市」。
 いやー、ビックリしましたねぇ。戦車(正確には特殊装甲車両)が東京の銀座や国会議事堂前を走っているんですもん。今じゃ絶対に役所の許可が下りないでしょう。さすがは昭和の大スター、裕次郎さんには力がありました。
 
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 「西部警察」もシリーズ化されましたけど、内容的にも、出演者的にも、いちばん最初のものがベストでしたね。内容は超ハードボイルドで、出演者も魅力に富んだ方が揃っておりましたものね。テーマ曲も最初の曲が最も素晴らしかったと思います。
 
 渡哲也さん演じる大門。通称《団長》。短く刈り揃えたヘアースタイルにレイバンのサングラス。青のスリーピーススーツ。「私は」とは言わずに「自分は」と言うのがお決まり。レミントンのショットガン(出てくる弾は散弾じゃなかったけど・・・)を愛用。
 
 舘ひろしさん演じる《タツ》。革ジャンにハーレーのオートバイ。最初観たときは所ジョージさんかと思いましたw
 
 寺尾聡さん演じる《リキ》。射撃の名手で愛用の銃は、映画「ダーティハリー」(1971)でおなじみの44マグナム(ただし、映画「タクシードライバー」(1976)にも登場したロングサイズのものでした)。
 
 藤岡重慶さん演じる《おやっさん》。アニメ「あしたのジョー」の丹下段平の声がこんなところに・・・
 
 苅谷俊介さん演じる《ゲン》。「大都会」では《弁慶》と呼ばれる役でしたね。カーボーイみたいなこだわりのファッションがステキでしたw
 
 五代高之さん演じる新人刑事《ジン》。初々しいです。
 
 「大門くん、何とかならないのかねぇ」が口癖の庄司永建さん演じる係長。
 
 そして、石原裕次郎さん演じる木暮課長(何でキャリアが所轄の課長してんだ?)。
 
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 これがベストメンバーでしたね。シリーズが進むごとに内容は軟弱になり、出演者にも魅力の欠ける人が混ざってきましたものね。
 最初の頃なんて、口を割らせるために、タツとゲンが女を天井から逆さ吊りするシーンがあったんですよ。ひどいでしょう? でも、私的には、こういうのが好きです(笑)。
 
 あと、取調室で容疑者がどうしても口を割らないと、堅物の係長をどこかへやった後、取調室の机をどけて、大門が容疑者を拷問するシーンもありましたよね? 後で責任問題になったときのためでしょうか、手を出すのは大門ひとり。他のメンバーは壁際に整列して見ているだけ。容疑者が自供するまで殴り続ける大門。それを上から写すカメラ。
 「24」のずーっと前に、日本にもこういうハードなテレビドラマがあったんですよ。素晴らしいでしょう? ところが、教育委員会等のクレームをきっかけにして、「西部警察」はファミリー向けの刑事ドラマにシフトしていきます。あー、つまんねえの。
 
 「大都会」のヒロインは仁科明子さんでしたけど、「西部警察」のヒロインは古手川祐子さんでした。
 
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 祐子さん、まだ新人でしたね。大門の妹役でした。キュートさ全開でした。いまではおばあちゃん役ですか・・・ハァ・・・

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