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スター・ウォーズ アナザーエピソード1(その2)

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 勝手にシナリオ
 スター・ウォーズ アナザーエピソード1(その2)


 アナキンは立ち止まり、怪訝な顔をする。
 
 
 校長室のドアの前。
 制服姿のアナキンがドアをノックする。
 
アナキン「アナキン・スカイウォーカー入ります」
 
 アナキンは部屋へ入り、校長に敬礼する。軍服姿の校長は窓を背にした正面の大きな机に座っている。机の横にはスタンド型の鳥かご。鳥の鳴き声(「燃えよドラゴン」のハンの部屋)。
 
校長「楽にしたまえ、アナキン」
 
 校長にそう言われ、敬礼を解き、体の緊張を緩めるアナキン。
 
校長「君は本日かぎりで本校を退学する事になった」
 
 校長の言葉に動揺するアナキン。
 
アナキン「私に何か問題がありましたでしょうか?」
 
校長「無いよ。君はすべての分野において極めて優秀な生徒だ」
 
アナキン「それならば、なぜ?」
 
校長「君はジェダイ騎士団へ入るのだ」
 
アナキン「ジェダイ?・・・」
 
校長「ジェダイ騎士団は知っておるな?」
 
アナキン「名前だけは・・・何でも怪しげな魔法を操る集団だとか」
 
校長「ジェダイ騎士団は、大昔より我が銀河共和国の守護を任されておる。そのような名誉ある部隊の一員に選ばれた事を誇りに思い、なお一層の忠勤に励むように。以上だ」
 
アナキン「お待ちください、校長。私はジェダイ騎士団へなぞ行きたくありません。私はこのまま本校で学び、卒業後は共和国軍の士官になるつもりです」
 
校長「君が長年生活してきた本校を愛する気持ちはよく理解できる。あれから十年・・・君はよくがんばった。私も出来る事なら君を本校に残したい。しかし、これは上層部による決定事項なのだ。われわれ軍人は上官の命令に服従しなければならない」
 
アナキン「しかし、校長」
 
校長「決定事項なのだ。黙って従え、アナキン」
 
オビワン「まぁ、まぁ、校長。無理強いは良くありませんよ」
 
 そう言いながら部屋の隅の暗がりに置いてあるソファーから男(オビワン・ケノービ。K1選手だったアンディ・フグのイメージ)がゆらーりと立ち上がる。
アナキンは、そのとき初めて男の存在に気づき、驚く。
 
オビワン「私の名はオビワン・ケノービ。ジェダイの騎士だ。君を連れに来た」
 
 アナキンはオビワンと向かい合い、相手を睨み付ける。
 オビワンは手に持ったアナキンに関するレポートをパラパラとめくりながら言う。
オビワン「学業の成績は優秀で、そのうえ運動全般、武術、戦闘機の操縦、各種武器の取扱いに秀でる・・・性格はやや粗暴で協調性に欠けるが、敵を恐れぬ勇気を持つ・・・戦闘を好む・・・なるほど、相当自分に自信があるようだな。おや、格闘術においては敵う者なしと書いてあるぞ」
 
アナキン「あなたにも負けません」
 
オビワン「よろしい。では、こうしよう。この場で私を床に押さえつける事が出来たら、希望通りこの学校に残る事を許そう。しかし、反対に押さえつけられたら、黙って私に従ってもらう。良いな?」
 
アナキン「良いでしょう。その代わり怪我しても知りませんよ」
 
 しばらくのあいだ向かい合った後、アナキンがオビワンに飛びかかる。オビワンはさっと体をかわし、続いてアナキンを投げ飛ばし、そのままマウントポジションになる。
オビワンの下で体をギリギリと締め付けられ、苦悶の表情を浮かべるアナキン(ここら辺は、梶原一騎の描くカール・ゴッチが「蛇の穴」へ入門するくだりのイメージ)
 
オビワン「勝負はあっけなかったな。私に従うのだ、アナキン」
 
アナキン「くそう・・・」
 
 アナキンは悔しさで目に涙を滲ませる。
 
 
 巨大な宇宙ステーション。
 その内部で、帝国側のターキン総督と共和国側のドーラ卿が平和交渉をしている。
 しかし、なかなか話がまとまらない様子である。
 
 
 ジェダ星の険しい森の奥深くにあるジェダイ騎士団の本部。
 海辺のそばに建つ中世風のお城(ハリー・ポッターの魔法学校のイメージ)。
 城の前の広場では、多くの若者たちが剣術や格闘技のトレーニングをしている。
 遠くでは巨大なパワードスーツ(「機動戦士ガンダム」のモビルスーツ・ザクみたいな奴)の操縦訓練がおこなわれている。上空を飛ぶ訓練中の戦闘機。
 
 若い女性の訓練生もいて、彼女たちは鉢巻きにタスキの着物姿(大奥の女性みたいに)で、薙刀の練習をしている。先頭に立って薙刀を振っている、リーダー格の、ひときわ可愛い美少女こそが、元老院議員アミダラ卿のひとり娘、パドメ・アミダラである(黒髪。若い頃のチャン・ツィイー、あるいはNHK大河ドラマ「篤姫」の時の宮崎あおいのイメージ)。
 
 オビワンに連れられて到着したばかりのアナキンは、これらの光景に目を見張る。
 
アナキン「ここがジェダイの本拠地か・・・」
 
オビワン「さっさと来い。今からジェダイ騎士団長である大騎士ヨーダ様の接見がある」
 
 城の中の一室。
 一列に並ぶ五人の新兵。全員が十六歳である。
 
 カイル(優等生。メガネをかける時もある。元老院議員ペイル・オーガナ卿の息子で、パドメの許婚である。茶髪。しっかり者。「冬ソナ」のヨン様のイメージ。ガッチャマンに譬えれば大鷲のケン)。
 
 タノ(明るく陽気。ラテン系のイメージ。つばくろの甚平)。
 
クワイ(ひょろっとした黒人。サニブラウン・ハキーム選手みたいなイメージ)。
 
 ムンディ(でぶ。のんびり屋。ロシア人もしくはモンゴル人っぽい。みみずくの竜)。
 
 アナキン(金髪。白人。いちばん背が高い。ダルビッシュ有。コンドルのジョー)。
 
 直立不動のまま大騎士ヨーダを待つ五人。どんなすごい騎士が来るのかと緊張している。
 
オビワン「いらっしゃったぞ。全員、敬礼」
 
 全員がビシッと敬礼。
数人の男(キラーレ総長および幹部たち)と若い女性職員の一団がしずしずと入って来る。
どの人が騎士団長(学校で言えば校長に該当。総長は教頭みたいなもの)の大騎士ヨーダなのだろうかと目をキョロキョロさせていると、正面に並んだ人の後ろから、杖を持った小さな生き物がぴょこんと壇上に上がる。これがヨーダである。
カイル以外の四人は、ヨーダがあまりにも想像と違っていたので拍子抜けする。
 
ヨーダ「ほーっほっほ。わしが大騎士ヨーダじゃ。諸君を歓迎する。これから始まる訓練はきついじゃろうが、しっかり学んで立派な騎士になってもらいたい」
 
 若い女性職員が新入生に渡す階級章などを入れた箱を持ってそばを通ると、ヨーダがサッと手を伸ばして彼女のお尻を触る。
 女性職員は、小さな悲鳴を上げた後、すかさず強烈な回し蹴りをヨーダの顔面にぶち込む。ミシっとめり込む女性職員の足先。ヨーダの顔面が足の形にへこむ。女性職員はプリプリしながら引っ込む。いつもの事なので他の者たちは知らぬ顔。初めて見る五人は唖然。
顔がボコボコになったヨーダは、照れ隠しの笑みを浮かべながら、五人ひとりひとりに階級章等を渡す。
アナキンのところで一瞬「お?」と真顔になるが、すぐ元の表情に戻る。
 
入学式が終わり、ヨーダたちは部屋を出て行く。五人はホッとする。
 
 
共和国側と帝国側の長年に渡る話し合いは、帝国側の一方的な宣戦布告により幕を閉じ、あれほど戦争を嫌がっていた共和国元老院も戦争に踏み切らざるを得ない状況に陥る。
 
ドーラ卿「こうなってはやむをえん。開戦だ」
 
銀河の各星域で戦闘が始まったが、以前アミダラ卿が恐れていた通り、対話という時間稼ぎの間に軍備を増強した帝国軍は、超弩級新造戦艦スターデストロイターなどの新兵器により、共和国軍と互角の戦いが出来るようになっていた。戦闘機はTIEファイター。
帝国軍を指揮するのは、不気味なダース・モール。
共和国軍の艦隊は、「さらば宇宙戦艦ヤマト」に登場したアンドロメダや三段式空母。多数の駆逐艦。戦闘機はXウィングファイターおよびYウィングファイター。
両軍一歩も譲らず、戦況は膠着状態となる。
 
 
ジェダイ騎士団本部。
映画「愛と青春の旅立ち」のように、オビワンによる地獄の訓練で徹底的にしごかれる五人。
走り込みや筋力トレーニング。ライトセーバーによる剣術訓練。レーザー銃の射撃訓練。戦闘機の飛行訓練。パワードスーツの操縦訓練。フォースを増強させるための精神訓練など。
 
 
一日の訓練が終わると、五人はヘトヘトになって部屋(両壁に二段ベッド二つと平ベッドが一つある五人部屋)に戻って来て、「あー、疲れた」とか「もう死ぬ」とか言いながら各人のベッドにだらしなく体を投げ出して寝転がる。
しかし、カイルだけは常にきちんとしており、自分にあてがわれた平ベッドに静かに腰を下ろし、着替え始める。
 
アナキン「あーあ、いつまで続くのだろうな、この訓練」
 
クワイ「俺たちが死ぬまでじゃねえのか」
 
アナキン「今の訓練を我慢して続けていけば、偉大な騎士になれるのかよ?」
 
タノ「偉大な騎士と言っても、その究極の見本が、あのヨーダ様なのだから笑っちゃうよね」

アナキン「あのちんちくりんは本当に強いのか? 俺にはどうしてもそう思えないのだが」
 
カイル「ヨーダ様は強いよ。失礼な事を言うな」
 
アナキン「あ、こりゃ失敬。でも、それなら実際に強いところを見せてもらいたいものだね」
 
カイル「そのうち分かるよ。ヨーダ様の凄さが」
 
アナキン「ふーん、そりゃ楽しみだ。あー、つまんねえなぁ。何か楽しい事ねえかなぁ」
 
タノ「カイルは良いよな、パドメという美人の許婚がいるからさ。毎日が楽しくて仕方ないだろう?」
 
アナキン「パドメお嬢さまか。確かにあいつは美人だよな。俺もあんな美人と付き合ってみてえものだな」
 
カイル「パドメと僕とは親同志が決めた許婚というだけであって、付き合っているわけではないよ」
 
アナキン「でも、もうチューぐらいしたんだろう?」
 
 カイルは軽く微笑んだだけで何も答えない。
 
アナキン「あーあ、俺も女が欲しいなぁ」
 
タノ「なぁ、タトゥイーン星って知っているかい?」

アナキン「何だい、そりゃあ?」
 
クワイ「聞いた事があるぞ。ジャバ・ザ・ハットの星だろう?」
 
タノ「そう、そう」
 
アナキン「誰だい、そのジャバとかいう野郎は?」
 
タノ「宇宙一の金融王さ。高利貸しと言った方が良いかな。あくどい金儲けで銀河じゅうに悪名を轟かせている男だ。そのジャバが、豊富な資金力にものを言わせ、いまタトゥイーン星で巨大なカジノを経営しているんだけど、そこには銀河全域から金持ちが集まり、連日連夜、享楽に現を抜かしているんだって。金持ちだけでなく、金持ち目当ての美女たちもうじゃうじゃいて、そいつら、いつも通りでブラブラ暇をつぶしているから、タトゥイーン星へ行けば、女なんかいくらでもナンパし放題なんだってさ」
 
アナキン「本当か、それは?」
 
タノ「本当だよ。ムンディはタトゥイーン星出身だから、よく知っているよな?」
 
ムンディ「ジャバガスだろう? 僕は行ったことが無いけど、噂には聞いているよ。一攫千金を夢見るゴロツキたちがうようよしていて、とても危険な街なんだって。一般人がおいそれと立ち入れるような場所じゃないって話だよ」
 
アナキン「うっひょう、元気が湧いて来た。行ってみようぜ、ジャバガスへ」
 
ムンディ「すっごく危険で、いったん中へ入ったら命の保証が無いところなんだよ」
 
アナキン「ジェダイの騎士が、そんなもの怖がってどうするんだ。これも訓練の一つだと思えば良いじゃねえか」
 
クワイ「でも、どうやって行くんだよ?」
 
タノ「訓練用の宇宙船をこっそり拝借すれば行けるよ」
 
アナキン「決まりだな。おい、カイル、おまえも行くだろう?」
 
カイル「僕は遠慮しとくよ」
 
アナキン「ちぇ、付き合いの悪い奴だなぁ」

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