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カーペンターズ

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 このところ仕事が忙しくてバテ気味です。毎日パソコンとにらめっこしながら申請書類を作っているので目はドライアイになるし、もう死にそうです(ため息)。
 
 このように今は何をするにせよパソコンの時代でして、パソコンが最大の情報源なわけですけれど、「旺文社大学受験ラジオ講座」という記事に書きました通り、私の若い頃はラジオがディープでマニアックな話題の情報源でありました。
 
 また、当時は素敵なラジオが、たくさん売られていたんですよ。
 ソニーの「スカイセンサー5600」が欲しかったなぁ。グリーンライトの丸い窓が飛行機のコックピットにある計器みたいでカッコ良くて。
 
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 ラジオ放送をそのままカセットテープに録音できるラジカセは、ラジオ以上に当時の若者の憧れのアイテムでありました。
 私は「ナショナルMAC RQ-540」というラジカセが欲しかったんですよね。縦型のフォルムとマイクの太いぐるぐるコードがしぶくて。
 
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 しかしながら、「RQ-540」には短波放送のチャンネルが無かったので、短波放送の「旺文社大学受験ラジオ講座」を聴かなければならなかった私は、「RQ-550」というラジカセを親に買ってもらいました。
 このラジカセには小さなトランシーバーみたいなコードレスマイクが付いていて(横から飛び出す!)、これがまた私をワクワクさせてくれたものです(苦笑)。
 
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 これら懐かしいラジオやラジカセは、今でも時々ヤフーオークションに出品されますが、安くて状態の良いものはなかなかありませんね。
 でも、そのうち我が書斎(?)に揃えるつもりです、ソニーの「スカイセンサー5600」と「ナショナルMAC RQ-540」を。
 
 さて、こんなふうにラジオやラジカセが憧れのアイテムだった1970年代、スピーカーからは様々なフォークソングポップミュージック、そして歌謡曲が流れておりました。
 また、山口百恵さんやキャンディーズ、ピンク・レディー、西城秀樹さん、郷ひろみさんetc・・・とアイドル全盛期でもありましたね、当時は。
 
 洋楽の世界にもアイドル時代が押し寄せまして、「ダンシング・クイーン」を世界的にヒットさせたスウェーデンの4人組コーラスグループ、アバ(ABBA)が大人気でした。
 ボーカルのアグネッタとフリーダはお尻が自慢らしく、よく客席にお尻を向けて踊っておりました。
 アバは、彼女たちの楽曲を基にしたミュージカル映画「マンマ・ミーア!」が2008年に公開されたりして、現在でも根強い人気がありますよね。
 
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 オリビア・ニュートン=ジョンの「そよ風の誘惑」も好きだったなぁ。
 彼女は後に「フィジカル」という曲でエアロビ姿のエッチなお姉ちゃんに変身しますけど、この「そよ風の誘惑」の頃は、美人でおしとやかで、まさに妖精といった風情でした。
 
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 1980年代近くになるとノーランズという元気な4人組イギリス娘が、キュートなルックスとノリの良い楽曲で大人気となりました。「ダンシング・シスター」や「セクシー・ミュージック」などの曲が懐かしいです。
 
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 このような女性ボーカル陣の中、私が最も好きで、現在に至るまでずっと愛し続けているのが、今回ご紹介するカーペンターズです。
 
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 カーペンターズは兄でピアノ担当のリチャード・カーペンターと妹でボーカル担当のカレン・カーペンターによるデュオです。
 私がカーペンターズを初めて知ったのは、多くの日本人が同じでしょうけど、1973年「イエスタデイ・ワンス・モア(Yesterday Once More)」が大ヒットした時です。
 
 子供でしたので、それまでの私は洋楽に興味がありませんでした。
 今でもエルビス・プレスリーやビートルズ、ローリング・ストーンズ、ビーチボーイズ等を懐かしむ人は大勢おりますけど、私の世代にとってそれらはすべて過去の人たちでした。リアルタイムで影響を受けたアーティストではありません。
 ところが、カーペンターズは、まさに私の世代にリアルタイムで飛び込んできた洋楽アーティストだったのです。
 
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 「イエスタデイ・ワンス・モア(Yesterday Once More)」は、当時住んでいた北海道北見市で夕方よく聴いていた人気ラジオ番組「ベストテンほっかいどう」(TBSテレビ「ザ・ベストテン」の元になった番組?)で、たちまち上位にランクされました。
 洋楽がランクインするなんて、それまではあり得なかった事です。
 ところが、「イエスタデイ・ワンス・モア(Yesterday Once More)」の美しい旋律は、そんな常識なんかどこかへ消し飛ばしてしまったのです。
 「Every Sha-la-la-la Every Wo-o-wo-o」という箇所は、特に新鮮でしたね。
 こんなに親しみの持てる洋楽はかって存在しませんでしたし、洋楽を聴いてうっとりするなんてのも初めての経験でした。それくらいカーペンターズは私の、いや日本人の心を捉えてしまったのです。
 
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 「イエスタデイ・ワンス・モア(Yesterday Once More)」の大ヒットにより日本でも人気者となったカーペンターズが1974年に来日した時は、そりゃあもう大騒ぎでした。
 来日記念版LPが発売され、私も親に買ってもらいました。その時の母親のセリフ、
「これを聴いて少しでも英語の成績が良くなればと思って買ってやるんだよ」
 トホホ・・・その頃の私は学校の成績が良くありませんでしたからね・・・ぐっすん・・・
 
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 カーペンターズの魅力は、音楽の素晴らしさはもちろんですが、二人の健全さにあると思います。
 それまでの洋楽のミュージシャンは、ワルやあばずれ、すなわち不良のイメージでした。ところが、カーペンターズの場合は、品行方正でさわやかな兄妹が、学生バンドの延長で音楽をやっているという感じで、そこにとても好感が持てたのです。
 
 音楽に関して申しますと、リチャードの作曲・編曲能力の素晴らしさ。ハーモニーの見事さ。そして何よりもカレンの歌声の美しさが挙げられます。
 洋楽の翻訳などをなさっている小倉ゆう子さんの解説によれば、ビートルズのポール・マッカートニーは、カレンの歌声を「世界最高の女性ボーカル」と讃え、同じくビートルズのジョン・レノンは、カレンに直接「君は途方もなく素晴らしい声をしている」と伝えたそうです。
 ところが、ウィキペディアによると「ローリングストーンの選ぶ史上最も偉大な100人のシンガー」では、カレンは94位ですって。バカめが。1位に決まっているだろうが。どこの間抜けが選んでいるんだ。まったくもー、プンプン!
 
 カレンの歌声の美しさと共に英語の発音の美しさにも私は痺れました。
 先に申しました通り、うちの母親は私の英語の成績が少しでも上がればという淡い期待を抱いてカーペンターズのLPを買ってくれたのですけど、まんざらそれは期待外れではなく、私は美しいカレンの英語の発音を聴いて英語に興味を持ちましたものね。そして実際に英語の成績が上がりましたものね。私はカレンのお陰で高校に合格したようなものです。ありがとう、カレン!
 
 初期のカーペンターズでは、カレンはドラムを叩きながら歌っていました。しかし、カレン見たさのお客さんが、いつまでもそんな事を許すわけがありません。スターであるカレンは舞台のいちばん前に引っ張り出されます。シャイなカレンには最初それがひどく苦痛だったそうです。
 
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 カーペンターズのデビュー曲は、ビートルズのカバー「涙の乗車券(Ticket To Ride)」でした。
 続く「遥かなる影(Close to You)」で全米第1位を獲得します。
 
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 私もカーペンターズの曲の中では、この「遥かなる影(Close to You)」がいちばん好きです。聴くと心がほっこり落ち着く名曲ですよね。
 
 元々は銀行のCMソングだった曲を、リチャードが天才的なアレンジで結婚式の定番ソングに仕上げた「愛のプレリュード(We`ve Only Just Begun)」も良いですよね。リチャードはこの曲がカーペンターズの最高傑作だと言っているそうですけど、異議はありません。
 
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 「愛のプレリュード(We`ve Only Just Begun)」は、ポール・ウィリアムス作詞、ロジャー・ニコルズ作曲ですが、このコンビによる曲「雨の日と月曜日は(Rainy Days and Mondays)」も大好きです。
 
   Rainy days and mondays always get me down
  (雨の日と月曜日はいつも私を落ち込ませるの)
 
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 また、同じコンビの曲「愛は夢の中に(I Won`t Last a Day Without You)」も、しっとりと美しい名曲ですよね。大好きです。 
 
 これらの名曲を作詞したポール・ウィリアムスは、「ロッキー・ホラー・ショー」(1975)と並び称されるロック・ミュージカル映画「ファントム・オブ・パラダイス」(1974)に俳優として出演しておりました。
 
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 ポール・ウィリアムスは、その特異な風貌から「ルパン三世 ルパンVS複製人間」(1978)に登場したマモーのモデルと目されております。
 
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 「愛は夢の中に(I Won`t Last a Day Without You)」と一緒にシングル盤に収録された「シング(Sing)」も好きだなぁ。最初の
 
   Sing sing a song
   Sing out loud
   Sing out strong
 
 という歌い出しの部分のカレンの優しい歌声がとても心地よくて。この曲は元々「セサミストリート」内で歌われていた曲らしいのですけど、今では完全にカーペンターズの曲です。
 
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 元々はマーヴェレッツという黒人女性ボーカルグループの曲で
 
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 ビートルズもカバーした
 
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 「プリーズ・ミスター・ポストマン(Please Mr, Postman)」も大好きです。聴くと楽しい気分にさせてくれる名曲ですね。
 どのバージョンもそれぞれの持ち味があって素晴らしいのですけど、わたし個人といたしましては、やはりカーペンターズ版がいちばん好きです。
 
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 これら素晴らしい曲を私たちに与えてくれたカレンは、残念ながら拒食症が原因の心臓発作で、1983年にお亡くなりになります。享年32歳。
 「イエスタデイ・ワンス・モア(Yesterday Once More)」でカーペンターズを知ってから10年。
 あまりにも短い生涯は、カレンがスーパースターであった証しでしょうか?
 
 カレンが生前いちばん好きな曲だと語っていたのが「青春の輝き(I Need to Be in Love)」。「イエスタデイ・ワンス・モア(Yesterday Once More)」と同じく作詞・ジョン・べティス、作曲・リチャード・カーペンターによる名曲です。
 その一節
 
   I know I need to be in love
  (愛が必要なのは分かっているの)
   I know I`ve wasted too much time
  (時間を無駄にしすぎたのも分かっているの)
   I know I ask perfection of
   A quite imperfect world
  (この不完全な世界に完璧を求めても無駄なのも分かっているの)
   And fool enough to think that`s what I`ll find
  (さらにそれが見つかると秘かに期待している愚かさも分かっているの)
 
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 「カーペンターズの音楽はトレンディではなかったかもしれないけど、僕とカレンが信念を持って作った音楽は時代を超越するものだった」
 リチャードの言葉です。
 まさにその通りですね。
 カーペンターズの音楽は、永遠に古びず、永遠に輝き続ける、一種の宝石なのでしょう。
 
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 大好きです、カーペンターズ!

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