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Channel: 行政書士ふじまるの趣味のページ
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記憶に残る本(その他諸々篇その2)

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 昨日の午後から群馬では台風一過の青空が広がっています。気持ちいいですよね、秋の青空は。
 
 改編期ですからテレビでは特番が多いのですけど、2014仁川アジア大会男子マラソンにカンボジア代表として出場していた猫ひろしさんが、翌日「TBSオールスター感謝祭」に出演し、赤坂ミニマラソンを走っていたのには驚きました。なんだかなぁ(苦笑)。
 
 2014年度のノーベル物理学賞は、実用的な青色発光ダイオード(LED)を開発した赤崎勇名城大教授と天野浩名古屋大教授、中村修二米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授に決定!
 おめでとうございます。
 村上春樹さんの文学賞はどうなりますでしょうか?
 
 さて、途中になっていた記憶に残る本(その他諸々篇)の続きです。前回は井沢元彦さんの「逆説の日本史」まで話が進みましたよね。
 その流れで歴史に関する本を、もう一冊。一坂太郎氏の「司馬遼太郎が描かなかった幕末」です。
 
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 一坂さんは、これまでも明治維新に関する本を何冊かお出しになっていますけど、本書では単なる英雄譚に陥りがちの司馬遼太郎の小説を検証し、歴史というものは一人の人間が颯爽とカッコよく立ち振る舞うだけでどうにかなるような単純なものではないんだよ、ということを教えてくれます。
 司馬遼太郎ファン(私もそうです)が読んでも楽しめる内容です。歴史好きの方は、ぜひご一読を。
 
 
 次はわりと新しめの本を・・・
 白井聡氏の「永続敗戦論」です。
 
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 領土問題を始めとする日本を取り巻く現在の国際問題は、日本が第二次世界大戦で敗戦したという事実をうやむやにしている事(一例を挙げれば「敗戦記念日」ではなく「終戦記念日」としているだとか)に発すると論じる本です。
 それが、事実上その属国となっているアメリカに対してはこびへつらい、他のアジア諸国に対してはヒステリックな強い態度に出る原因だと言うのですが、そんな事言われたら私なんぞは、確かに日本はアメリカには負けたけど中国や朝鮮に負けたわけじゃない、と言い返したい気持ちになるのですけど、こういう考えが白井さんのおっしゃる永続敗戦の心理なのでしょうか?
 ま、このように本書の主張に全面的に賛成はしませんけど(特に上の写真を見てもらえば分かるように朝日新聞が絶賛したというところも引っかかる)、それでもたいへん刺激的な、教えられるところの多い本です。
 
 たとえば、日本が抱える3つの領土問題、北方領土、竹島、尖閣諸島に関して、多くの日本人は
「北方領土は第二次世界大戦終戦間際のどさくさに紛れて旧ソ連が無理やり盗んでいった」
「竹島も、日本が敗戦で元気の無かった時期に、韓国がうまいこと盗んでいった」
「尖閣諸島は、地下に大量の石油が埋蔵されていると知った中国が領土的野心を抱き、それまでは見向きもしなかったくせに最近になって急に自分たちの領土だと主張し始めた」
 と、こんなふうに思っています。
 ところが、本書を読むとそんなに単純では無い事が、よく分かります。問題は日本のポツダム宣言受諾とサンフランシスコ平和条約締結のどちらを重視するかなのですけど、詳しくは本書をお読みください。
 
 第二次世界大戦後の世界において、真に主権国家と呼べるのは、アメリカとロシア(旧ソ連)しかないという本書の指摘は重要です。
 
 また、第二次世界大戦後のパワーバランスでは、ソ連ならびに北朝鮮、中国という共産圏との間に、韓国と台湾がクッションのようにいてくれたお陰で、戦後日本の繁栄があったという指摘も重要です。
 日本が共産主義国家とちょくせつ対峙する地理的状況にあったら、アメリカの日本に対する支配の度合いが違っていたでしょうからね。
 
 それに関連して、たびたび《押しつけ憲法》と批判される現行憲法ですけど、皮肉なことにアメリカによって押し付けられた憲法、とくに憲法9条があったからこそ、日本はアメリカによる共産圏との戦争、すなわち朝鮮戦争やベトナム戦争に付き合わずに済み(韓国は付き合わされた)、経済的発展を遂げる事が出来たという指摘も重要です。
 
 とても刺激的で勉強になる本です。ぜひご一読を。
 
 
 当ブログでたびたびその名前を出させて頂いた三橋貴明さんの本を、私は愛読しております。
 
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 三橋さんはたくさんの本を出していらっしゃって、どの本を読んでも似たり寄ったりの内容なのですけど、彼の主張ポイントは三つ。
 
 一つ目はデフレ論です。
 橋本内閣、小泉内閣、そして民主党政権・・・日本はバブル経済が崩壊した後ずっとデフレだったのに、構造改革の名の下、無駄をはぶけ、民間に出来る事は民間に、コンクリートから人へと、インフレを抑制する真逆の政策ばかりを続けてきた為、日本はデフレをこじらせ、現在の泥沼状態に陥った(安倍内閣が何とかデフレから脱却しようとしておりますけど・・・でも、消費税を10%にするようじゃ、お先真っ暗ですな)。
 
 二つ目は日本経済破綻論者に対する反論。
 日本は借金大国で、このまま行けばギリシャみたいに破綻する(だから借金を減らすため増税をしなければならない)と主張する連中の嘘を暴き、増税して自分たちの権限を拡大したい財務省を牽制します。
 
 三つ目は韓国や中国やEU諸国の経済分析です。
 特に何かと日本と衝突する事が多い韓国と中国の経済はどうなっているのか? その真実を冷静に分析し、彼らとの付き合い方を伝授してくれます。
 
 勉強になりますよ、三橋さんの本は。
 
 
 最近の本では増田俊也氏の「なぜ木村政彦は力道山を殺さなかったのか」も面白かったです。
 
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 1954年、《昭和の巌流島》《空手と柔道どちらが強いか?》と日本じゅうの注目を浴びた(らしい。私が生まれる前の話ですから、よく知りませんけど)、力道山と木村政彦による世紀の一戦が行われました。
 結果は力道山のKO勝ち。
 木村政彦は、その後、《力道山に負けた男》としてしか人々の記憶に残らなくなり、やがてその存在は忘れ去られます。
 
 ところが、1990年代に入り、何でもありのアルティメット大会(UFC)で圧倒的な強さを見せたグレイシー柔術が注目されると、その祖であるエリオ・グレイシーを破った男として、木村政彦は再び注目を浴びることになります。
 
 本書はそんな木村政彦の人生を追いながら、柔道やプロレスやその他格闘技の歴史を分かりやすく教えてくれる、たいへん得難い本です。柔道にはもともと打撃があった事を、私は本書で初めて知りましたもの。
 
 作家の平野啓一郎氏による本書の書評「この本にはやるせなさが満ちている」が心に滲みます。
 
 ところで、力道山や木村政彦などマッチョな人たちの話題から急に連想したのですけど、前回ボディビルの話を少しさせていただきました。
 私がアーノルド・シュワルツェネッガーやシルベスター・スタローンのような体になるべく、「ザバス・プロテインXX」を飲みながらせっせとバーベルやダンベルを持ち上げていた20代の頃、憧れのボディビルダーと言えば、男性ではフランク・ゼーン。
 
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 女性ではジュリエット・バーグマンでした。
 
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 誰も知らないでしょうけど、こんな人たちのことは。でも、私にとってはとっても懐かしい人たちです。あはは(汗)・・・
 
 
 再びクラシックな本の話に戻ります。
 禅の本「臨済録」が、私は大好きです。
 
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 臨済和尚のエネルギッシュな行動と「仏を外に求めるのではなく、自分の心の中に見出すようでなければダメだ」という教えが、私の心にビビッと響きました。
 
 
 同じように岡倉天心(本名は覚三)の「茶の本」も、私の心にビビッと響いた一冊です。
 
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 茶道の歴史を通じて日本人の精神世界を語る天心。いいですよねぇ、こういう本は。ホントしみじみといい。心の清涼剤ですな、これは。
 
 
 永井荷風の「断腸亭日乗」を、私は愛読しております。
 
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 これは荷風が亡くなるまでつけた日記です。臨在和尚のようなエネルギッシュさで若い愛人との情交を楽しみ、浅草や赤線地帯を探検する荷風じいさん。なかなかのものです。
 読み物としてもたいへん面白いです。荷風はよく蔵書を虫干します。これが何か可笑し。
 
 また、愛人お歌との情事から彼女の発狂のくだりは、一篇の小説みたいです。
 お歌との別れの際、彼女が可愛がっていた白犬を引き取り、みんなから「白(しろ)」と呼ばれていたその犬を、あまりにもありきたりな名前では可哀想だからと「只魯(しろ)」という名前にするところなど、いかにも荷風らしくてチャーミングです。
 
 下の写真はストリッパーのお姉さま方に囲まれてご満悦の荷風先生。こんなジジイになりたいものです。
 
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 本書と荷風の小説「濹東綺譚」を合わせて作られたのが、新藤兼人監督の映画「濹東綺譚」(1992)です。
 
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 当ブログの記事「気になる女性たち3(昔のいい女篇)」に書きました通り、主演の墨田ユキさんがとても素敵で美しかったです。
 
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 1960年に映画化された際は、墨田ユキさんが演じたお雪の役を、当ブログの記事「わが愛しの邦画大女優その1」でご紹介した山本富士子さんが演じていらっしゃいました。
 
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 他にお雪を演じるとすれば、誰がいいですかね?
 まだ私のブログではご紹介したことのないクラシックな美しさを誇る邦画大女優さんを、何人か挙げてみますね。
 司葉子さんなんかいいですよね。
 
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 現在は息子さんの奥さんが元Winkの相田翔子さんですよね。キリッとした美人でした。
 
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 大島渚監督の奥さんだった小山明子さんもいいな。
 
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 私も小山さんの乳が吸いたいですう(苦笑)。
 
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 加山雄三さんと「若大将シリーズ」でコンビだった星由里子さんも外せませんね。
 
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 水着姿もとっても素敵。
 
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 二谷英明さんの奥さんだった白川由美さんも良かったです。一時は郷ひろみさんの母親でもあったわけですよね、彼女は。
 
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 うーん、セクシーですう。
 
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 岡田茉莉子さんも可愛かったです。
 
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 そして色っぽかったです。
 
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 高田美和さんは、勝新太郎主演の「座頭市兇状旅」(1963)や「大魔神」(1966)の頃は、可憐な乙女だったのに
 
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 日活ロマンポルノ映画「軽井沢夫人」(1982)では、一転、大胆な濡れ場を演じ
 
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 その後は大人の色気で私たちモテない男子一同を悩殺してくださいました。ハァ、ハァ・・・
 
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 という事で、最後はまたしても話が脱線してしまいましたけど、今回ご紹介した本はどれも素晴らしいので、ぜひお読みくださいね。
 精神が刺激されますよ。

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