今日は終戦記念日。終戦記念日がちょうどお盆というのは、何だか意味深いですよね。ご先祖さまたちは無事に帰って来れたでしょうか?
俳優のロビン・ウィリアムズさんが自殺しました。私は彼が出演した映画をほとんど観ておりませんし、何本か観た作品も特に好きではありませんでしたけど、これだけ多くの人が彼の死を残念がっているところをみると、やはり素晴らしい俳優だったのでしょうね。ご冥福をお祈り申し上げます。
4月から6月のGDPが6,8%マイナスでした。デフレだというのに消費税率を上げるから、こういう事になっちゃうんですよね。アベノミクス効果でせっかくデフレから脱却しつつあった日本は、またデフレに逆戻りです。しかも、今年の夏は天気の悪い日が多いですから、行楽地へ出かける人が減り、ますます消費が落ち込むことでしょう。
ここで安倍総理が消費税を10%にするのではなく、逆に5%に戻すという大胆な政策を実行すれば、たちまちGDPは回復するんですけどね。でも、安倍さんにそんな指導力は無いでしょうね。
いま申し上げました通り、今年の夏は天候に恵まれず雨ばかりですので、海や川やプールへお出かけになる人が少ないでしょうから、私がネットで拾ったカワイ子ちゃんの水着写真を貼っておきますね。
まずは岡崎友紀さんです。
私が小学生の頃、「おくさまは18歳」などのテレビドラマで、友紀さんはトップアイドルだったのですよ。当時は友紀さんが主演で松坂慶子さんが脇役でした。それくらい友紀さんは人気者でした。
え? 話が古すぎるって?
では、もう少し新しい人を・・・石川秀美さんです。
現在は薬丸裕英さんの奥さまですね。健康的なムチムチボディ(特に太腿あたり)が人気でした。
当ブログの記事「スーパーマンⅡ 冒険篇」でご紹介した「スーパーガール」(1984)の主人公ヘレン・スレイターちゃんの声の吹き替えも良かったです。
可愛かったですよね、秀美ちゃん・・・え? この人も知らないですって? うるうる。
・・・えー、ということで、今日の本題に入らせていただきます。終戦記念日にちなんでというわけではありませんけど、本日は映画「戦場にかける橋」(1957)を取り上げます。
戦争映画といえば、先日ご紹介した「地獄の黙示録」(1979)と「ディア・ハンター」(1978)がありますし、以前ご紹介した作品では「大脱走」(1963)や「トラ・トラ・トラ」(1970)もあります。他には「史上最大の作戦」(1962)や「パットン大戦車軍団」(1970)も有名です。
これら戦争映画の中で、私が最も好きな作品が、今回の「戦場にかける橋」なのです。
原作はピエール・ブール。
彼は第二次世界大戦中、インドシナで日本軍の捕虜になった経験を基に、この物語を書き上げました。
このピエールさんは、当ブログの記事「黒い絨毯」でご紹介した「猿の惑星」(1968)の原作者でもあります。ということは、あのお猿さんたちは、日本人の事だったのね。ぐっすん。
で、このピエール・ブールの原作を「アラビアのロレンス」(1962)の巨匠デヴィッド・リーン監督が映画化したのが、本作なのです。
とても見ごたえのある人間ドラマに仕上がっております。
第二次世界大戦中、タイとビルマの国境付近のジャングルで、日本軍の捕虜となった多数の連合国軍兵士たちが、クワイ川に橋をかけて鉄道を通す工事に従事させられていた。
アメリカ兵捕虜のシアーズ中佐を始めほとんどの兵士は、当然の事ながら、真面目に働く気は無い。仮病を使ったり、その他の理由をでっちあげて、さぼってばかりいる。そのため工事は大幅に遅れていた。
そこへニコルソン大佐率いるイギリス軍捕虜が到着する。
ニコルソン大佐は徹底して規律と秩序を重んじる兵士であり、捕虜収容所の所長である斉藤大佐の「将校も工事に従事せよ」という命令を、ジュネーブ協定を楯に取って断固拒否する。そのため斉藤大佐に殺されそうになるが、たとえ殺されようとも己の主義主張を絶対に曲げない頑固さである。
知的な風貌の素敵な俳優さんですよね。
シアーズ中佐を演じるのは、ウィリアム・ホールデン。
彼もたくさんの映画に出演している名優ですけど、特に印象深いのは「タワーリング・インフェルノ」(1974)の記事でご紹介した「慕情」(1955)です。ジェニファー・ジョーンズとの悲しい恋物語。古いですけど、この作品も必見です。ぜひご覧になってくださいね。
斉藤大佐を演じるのは、早川雪州。
サイレント映画時代に、二枚目俳優としてハリウッドで活躍した人らしいですけど、もちろん私はそんな古い時代の事は知りません。なにしろ私はヤングですから。あはは(汗)。
私が知っている早川雪州は本作に尽きるのですけど、でもいいですよね、このカミナリ親父みたいな風貌が。大好きです。
このような怖い顔のおじさんはもう絶滅してしまいましたね、日本では。昔はたくさんいたのにね。テレビドラマ「あぶない刑事」で近藤課長を演じた中条静夫さんあたりが、こういう磯野波平さんタイプの最後の存在でしたでしょうか?
ちなみに、撮影現場で、相手役とのバランスを取るために背の低い男優が乗る台をセッシュと呼びますけど、これは早川雪州さんに由来するそうです。
シアーズ中佐は収容所からの脱走に成功し無事アメリカ軍基地へ帰り着くも、本当は二等兵なのに死んだ中佐になりすましていたのがバレて、ウォーデン少佐と共にジャングルへ戻り、日本軍がクワイ川にかける橋の破壊作戦を命じられる。
一方、収容所では、これ以上工期を遅らせるわけにはいかない斉藤大佐がついにニコルソン大佐に屈服し、ニコルソン大佐主導の下に工事を進めることになる。
ニコルソン大佐は、無能な日本人どもにイギリス軍の優秀さを見せつけてやろうと橋作りに専念し、時間が足りなくなると最初はあれほど拒んでいたくせに将校にも現場作業をさせ、あげくの果てには病人たちにも協力を求める始末。
そんなニコルソン大佐に部下の一人が「敵のためになぜ我々が橋をかけてやらなければならないのですか?」と質問すると、大佐は「そういう小さい問題じゃないんだ、これは」と言うのですから、ホント困ったおじさんです。
軍人としての主義を貫くべく敵のための橋作りに邁進するニコルソン大佐。イギリス人捕虜の主導で橋が完成することを恥じ、工事完成のあかつきには切腹して果てるつもりでいる斉藤大佐。嫌々ながらも橋の爆破に命を懸けるシアーズ中佐。
この三者三様の思惑が交差しながら、ついにクライマックスを迎えます。ラストは思わず息を飲む大迫力ですよ。
登場人物の矛盾した行動が矛盾と思えず自然な行動に思えてくるほど、観客をグイグイと物語の世界へ引っ張り込んでゆくリーン監督の演出力。素晴らしいです。
日本人がやたら無能に描かれている点には少し閉口しますけど、それも物語だと思えば納得できますし、何よりこんなに見ごたえのある人間ドラマは他にありません。
名作です。ぜひご覧になってください。深い感銘を受けますよ。